前立腺肥大

犬の前立腺肥大は、どんな病気?

前立腺は雄犬の膀胱の下にある楕円形の臓器で、前立腺液を分泌します。
前立腺肥大は、この前立腺が大きくなる病気で、去勢していない高齢のオス犬に多く見られます。

前立腺肥大になると、前立腺が大きく膨らんで尿道や腸を圧迫するので、おしっこやうんちが出にくくなります。
未去勢のオス犬で、うんちがなかなか出ない、おしっこが出にくいという症状が現れたら、前立腺肥大の疑い濃厚です。
早めに獣医さんに診てもらいましょう。

症状が進むと前立腺に嚢胞と呼ばれる袋状の組織が作られ、尿道から血のような分泌物がでるようになります。
これによって排尿が出来ずに命を落とす危険性もあります。
早めの治療が大切です。

前立腺肥大の治療法は?

前立腺肥大かどうかの診断は、直腸に指をいれて指診する方法やレントゲン、エコー検査などで行います。

前立腺肥大と診断された場合の治療法は、症状の進行度に加え、去勢をするかしないかといった飼い主さんの希望によって変わってきます。

便秘程度の軽症の場合は、食物繊維が多い食事で便秘を改善するケースもありますし、今後繁殖を希望している場合は、ホルモン剤を処方して進行を遅らせるといった方法もありますが、この方法ではいずれは症状が進行するので根治には至りません。

繁殖を希望しない場合は、去勢手術が行われるのが一般的です。
去勢手術後、数週間から3か月ほどで前立腺肥大の症状は改善します。

前立腺肥大を予防する方法は?

なぜ前立腺肥大が起こるのか、そのメカニズムはまだ十分にわかっていません。
しかし、去勢をしていない雄犬は、老化によってホルモンバランスが崩れて、男性ホルモンによる影響で前立腺の細胞が増殖して、前立腺が大きくなると報告されています。

ですから最も効果的な予防法は、なるべく早いうちに去勢手術を受けることです。
最近では去勢手術を行う飼い主さんが増えていますが、なかには動物本来の在り方を損なうとして去勢手術を希望しない飼い主さんもいます。
ですが、高齢になると前立腺肥大以外にも、精巣腫瘍等さまざまな病気にかかりやすくなります。
これらの病気の予防のためにも、早めの去勢が有効です。

去勢をするかしないかは犬の一生を考える上で大きな決断でもありますが、去勢をするなら早め手術したほうが有効です。
ペットを飼う前に、飼い犬に対して去勢をするのかどうかを十分に考えておくことをおすすめします。

また、定期的に健康診断をうけて、前立腺が肥大していないか確認することも大切です。
特に去勢をしておらず、老齢期に入ったら、毎日のおしっこやうんこの状態を確認して、うんちの出し渋りなどがないかを診てあげてくださいね。